しかし、本来eclipseはjavaで製作されたアプリケーションなので、JREなどのjava実行環境がインストールされていれば、起動用ファイルを実行させるだけで、動作するようになっています。
そのため、インストールといっても、これまでのように自動でインストールするわけではなく、圧縮されたファイルを管理しやすいディレクトリに解凍して、いつでも起動できるようにするという手動のインストールとなります。
インストールの前に以下のサイトからeclipseをダウンロードしておきます。
Eclipse Downloads
http://www.eclipse.org/downloads/
このサイトではいろいろなバージョンのeclipseがダウンロードできますが、ここでは、一番下の「Eclipse Classic 3.5.1 (162 MB)」ダウンロードしています。
インストール手順は以下のとおりです。
1.端末を開き、ダウンロードしたeclipseのファイルのあるディレクトリに移動する。(cdコマンド)
2.「tar -zxvf パッケージ名」で解凍する。
・ダウンロードしたeclipseのパッケージは「.tar.gz」方式で圧縮されているので、tarコマンドに「-zxvf」オプションをつけて解凍します。
・解凍が成功すると同じディレクトリに「eclipse」というディレクトリが出現します。
3.解凍したファイルをディレクトリごと「mvコマンド」で[/usr/local」ディレクトリに移動する。
・管理しやすいディレクトリに解凍した「eclipse」ディレクトリを移動させておきます。
そのまま移動せずに使用してもよいですが、そのままにしておくとうっかり消してしまうおそれがあるので、アプリケーションのディレクトリに入れておいた方がいいと思います。
・私の場合、自動でインストールされるアプリケーションと区別しやするするために、「/usr/local」ディレクトリにmvコマンドで次のように移動させます。
「mv eclipse /usr/local」
・ただし、このディレクトリにファイルを移動させる時には、ルート権限が必要なのでコマンドを入力する前にルート権限でログインしてください。
3.移動させた「eclipse」ディレクトリ内の「eclipse」ファイルにシンボリックリンクをはり、端末から簡単に起動できるようにする。
・eclipseは「eclipse」ディレクトリ内の「eclipse」というファイルを端末で実行すれば起動できるようになっています。しかし、これを実行するにはファイルのパスから指定しなければならないので、少し面倒です。
そこで、このファイルへのシンボリックリンクをパスの通っているディレクトリ、ここでは「/usr/local/bin」ディレクトリに作成して、起動しやすくします。
「シンボリックリンクをはる」とは簡単にいうとあるファイルへのショートカットを作成することをいい、実際に存在するファイルへアクセスするポイントを実際のファイル以外のところにもう一つ作成することをいいます。
つまり、パスの通っているディレクトリに、eclipse実行ファイルを起動するショートカットを作成することによって、端末で直接このファイルを実行できるようにするということです。
シンボリックリンクを作成するためには、まず、ルートでログインして、「ln」コマンドを「-s」オプションつきで次のように実行します。
「ln -s /usr/local/eclipse/eclipse /usr/local/bin」
これによって、パスの通っている「/usr/local/bin」のディレクトリに「/usr/local/ecilpse/eclipse」へのショートカットが作成されるので、端末で「eclipse」と入力しただけで、eclipseを起動できるようになります。
だだし、「Fedora eclipse」をすでにインストールしている場合は、こちらが優先されるので注意が必要です。
また、GNONEの機能を使用すれば、デスクトップ上にショートカットを作成できるので、端末での起動にこだわらなければこちらの方が簡単だと思います。
この方法を簡単に説明すると次のようになります。
「場所>>コンピュータ>>ファイルシステム>>usr>>local>>eclipse」をマウスでクリックしてディレクトリを移動し、そのディレクトリの「eclipse」というファイルを左クリックしたときに表示されるメニューで「リンクを作成」を選ぶと、同じディレクトリに「eclipseへのリンク」というファイルが出現します。
そして、このファイルをドラッグしてデスクトップに移動すれば、デスクトップ上のリンクからeclipseを起動できるようになります。
必要に応じてリンクの名前を左クリックで変更するとわかりやすくなります。
以上によって使用できるようになりますが、この時点ではメニューやメッセージがすべて英語なので、日本語化プラグイン「Pleades」を使用してeclipseを日本語化します。
その手順は次のとおりです。その前に次のサイトから、日本語化プラグイン「Pleades」をダウンロードしておきます。
SOURCE FORGE.JP「Pleades」ダウンロードページ
http://mergedoc.sourceforge.jp/
1.ダウンロードした.zip形式のファイルをunzipコマンドで解凍する。
日本語化プラグインは.zip形式で圧縮されているので、端末で次のようなコマンドを入力して解凍します。
「unzip 解凍したいファイル名」
・解凍が成功すると同じディレクトリに「readme」、「plugin」、「features」の3つのディレクトリと2つのeclipse.extファイルが出現します。
2.解凍されたプラグインをインストール済みのeclipseのホームディレクトリにコピーする。
・readmeのテキストを読むと、「pulugin」、「features」の二つのディレクトリをECLIPSE_HOMEにコピーするという曖昧なことがかいてあるので、とりあえずeclipseディレクトリの中にある「pulugin」、「features」のディレクトリのそれぞれに、解凍したディレクトリに入っているファイルを移動させます。
・eclipseファイルをインストールしたファイルの位置によっては、ルート権限でログインする必要があります。私は、「/usr/local」ディレクトリにインストールしているのでルート権限でログインしています。

3.eclipse.iniのファイルの最終行に文字列を追加する。
・readmeテキストファイルに書いてあるとおりにeclipseディレクトリにあるeclipse.iniファイルの最終行に次の行を追加します。
-javaagent:(/usr/local/eclipse/)plugins/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar
*()内は私がインストールしたディレクトリ名なので各自自分のインストールしたディレクトリを記述する必要があります。
・端末から、テキストファイルを編集するにはlinuxの標準のテキストエディタの「vi」を使用するのが一番効率がいいとは思いますが、これは初心者には使いにくいので、「gedit」を使用し方がいいかもしれません。
端末から変更する時には「vi eclipse.ini」、「gedit eclipse.ini」のようにファイル名を指定して開きます。
ただし、ファイル名はファイルへのパスで指定する必要があるので、eclipse.iniのあるディレクトリにcdコマンドで移動するか、そこまでのパスを「/usr/local/eclipse/eclipse/eclipse.ini」のように記述しなければなりません。
面倒な時にはGUI操作でファイルを探してクリックして開くだけで編集ができます。


以上により、eclipseの日本語化が完了します。
補足: 昨日の記事で通常版のeclipseは日本語入力ができないということを書きましたが、今日改めて通常版eclipseを起動してみたところ、日本語入力が問題なくできました。
詳しい原因はわかりませんが、私のPCの性能が低いのと、同時に複数のアプリケーションを起動していたことが原因だと思います。
というわけで、通常版のeclipseが問題なく使用できることがわかったので、こちらを使うことにしました。
ラベル:Linux